COPDイベントレポート

「COPD」という病気について、一般の皆さんに知ってもらうための「LUNG WALK(ラング・ウォーク)」というウォーキングイベントがあり、今回はその取材に行ってきました!
「LUNG WALK」は、COPDを中心とした呼吸器疾患の啓発と禁煙

COPDイベントレポートの呼びかけなどを目的としており、これまでに世界の100ヵ所以上で様々なイベントが実施されています。日本では2008年から「LUNG WALK」のイベントが実施されており、コロナ禍で近年は規模を縮小しての実施だったのですが、コロナが第5類になり16回目を迎えた今年は、久しぶりに皆さんで一緒にウォーキングをして、電動車椅子試乗会などの特別イベントも催され、とても活気にあふれていました。COPDイベントレポート

インタビュー

COPDで最も重要になるのが、早期発見、早期治療です。COPDは放っておくとどんどん進行していき、患者さんご自身の力だけでは呼吸が自由にできなくなり、酸素ボンベが必要になる病気ですが、早くに病気に気づき、呼吸機能が低下する前に禁煙やお薬、呼吸リハビリテーションといった治療に取り組むことで、呼吸機能の低下を抑制することが可能になります。そのため、まずは一人でも多くの人にCOPDであることに早く気づいてもらいたいと思い、啓発活動をしています。
しかし、その一方で、私たちはこれまで多くのCOPD患者さんのお話を伺う中で、COPDと早期に診断されたとしても、患者さんが病気であることを受け止めて、前に進むまでには時間がかかることも理解しています。長い患者さんでは2年もの間、病気であることを受け入れられなかったといいます。その間、本当に苦しい思いをされたのではないでしょうか。もし、日本でもCOPDについての正しい理解が浸透していたら、「病気になっても、治療をすれば、呼吸機能の低下を抑制できる可能性がある」と、もっと早く患者さんも病気を受け止めることができたかもしれません。
また、がんや糖尿病、心臓の病気などよく知られた病気では、病気であることを伝えるとその大変さが理解され、サポートしてもらえると思います。しかし、COPDは肺の中の見えない病気で、さらにほとんどの人が知らないため、患者さんが病気によって治療の負担があること、日常生活に様々な制限があることを理解してもらえずに、辛い思いをすることもあります。
そのため、一般の人にもCOPDについてもっと知ってもらい、「患者さんが街中で息苦しくなった時には、COPDのことを知っている方に手を差し伸べてもらうことができる」、そんな環境が日本でも実現できることを目指しています。そうすれば、COPDの患者さんが外出先での息苦しさを心配して家に閉じこもってしまうことなく、できる限り外へ出かけようという気持ちを持ち続けられるのではないかと考えています。
私たちの一番大きな目標は、このようなイベントを通じて、J-BREATHというCOPD患者さんのための会があることを知ってもらい、一人でも多くの患者さんと一般の人々がもっと繋がって、みんなで一緒にCOPDという病気と向き合っていける、そんな社会にしてけることです。

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